ヒマつぶし情報
2019.04.11
「うさぎの島」に行って、見て、癒やされた話。
う・さ・ぎ・て・ん・ご・く

1月のある日、初めて広島を旅行することになりネットでいろいろと調べていると、「うさぎの島」なるキーワードが飛び込んできた。
猫がたくさんいる「猫島」は知っているけど、うさぎの島…? しかも周囲4.3㎞ほどの小さな島に、うさぎが1000羽以上(豆知識:うさぎは「匹」「頭」じゃなくて「羽」と数える)って…想像つかない!
ということで、呉での観光を楽しんだ後、電車とフェリーを乗り継いで、通称・うさぎの島と呼ばれる「大久野島」へ。
呉からフェリーが出航する忠海駅までは、JR呉線でのんびり約1時間30分!
人のまばらな電車で瀬戸内海を眺めながらの旅は、都会のギスギスした電車に慣れてしまった心が洗われるよう…(同行者は爆睡)。
しかも、昨年7月の西日本豪雨で不通となっていた呉線が昨年末に全線復旧したということもあり、感慨もひとしおだった。
忠海駅で下車すると、趣ある港町の中でひときわ目を引く、原宿っぽいカフェ&お土産物屋が。ここはうさぎの島へ向かう観光客のためのお店で、一度島に渡るとコンビニなどないらしいので、うさぎのエサや自分のおやつを購入。
フェリー出航の時点で、16時すぎ。帰りのフェリーや電車の時間も考えると、うさぎの島の滞在時間は2時間弱しかない! と今さら気づく…。
着いたらうさぎをワサワサ撫でて、島で唯一の温泉に入りたかったんだけど…無計画すぎたか…!
そんな後悔をしながら15分ほどで、うさぎの島に到着。フェリーを降りると、本当にうさぎがわらわらいるーー! 観光客より多いうさぎの数に驚愕。
ここから温泉のある保養施設「休暇村大久野島」までは歩いて約15分とのことだけど、時間がないので無料のシャトルバスで移動。
道路の近くにもうさぎがうろちょろしているので、ひかれないかヒヤヒヤしたけど、超ゆっくりの安全運転にひと安心。
ちなみに島では一般車両の走行は禁止だそうで、うさぎファーストだ。途中にある唯一の建物、毒ガス資料館を通過。実は大久野島は、かつて戦争の兵器としての毒ガスを製造していた毒<ガス島>だったとか。かわいいうさぎとのギャップに動揺&気をひかれたものの、すでに閉館時間を過ぎていたため見学はできず…。
休暇村に到着すると、ここにも大量のうさぎ! 4~5羽くらいの集団であちこちに固まっている。
いざ触れ合おうとある集団に近づくと…ぎゃあー! 影からネズミが…。同じ小動物なのに怖がってごめん…(反省)。
そんな私のあたふた振りにも動じないうさぎたち。

手にエサを乗せて差し出すと、待ってましたと言わんばかりに食べる! その後もうさぎが入れ替わり立ち替わり食べにきてくれて忙しい。

人慣れはしているものの、犬のように積極的にじゃれることはなく、撫でようとするとサッと身を引くのは、警戒心の強い小動物だからか。
そして、良い生活をしているのか、みんな毛並みが良くふっくらしている。
おそらく天敵はカラスくらいという、こんなのどかな環境なら、40年以上前に数羽だったうさぎも1000羽にまで繁殖するか…と納得。
エサがなくなりふと顔を上げると、キラキラ輝く夕陽と瀬戸内海。いくつものヤシの木とその周りを飛び跳ねるうさぎたち。今まで見たことのない不思議な景色になんか癒やされる…。
ひとり夕陽を眺めながら黄昏れるあの女性の気持ちもわかるわ…。
最後に大急ぎで休暇村の温泉を満喫し、名残惜しくもうさぎの島を後にした。
それから約1カ月…私、うさぎを飼うことにしました(家族会議を重ねた上)。
飼ってみてわかったのは、うさぎって毛がサラッサラで気持ちいいし、嬉しいときは飛んだりダッシュしたりあからさまだし、懐くと飼い主の後をついてくるし…最高ですね!!
うさぎすばらしい!!!

記事元
こちらの記事は、ヴィレッジヴァンガード公式フリーペーパーVVMagazine vol.57で読む事が出来ます。